バセドウ病の初期症状から治癒まで

sinryou

昔は「バセドウ氏病」でしたが、「バセドウ病」になり、現在では「グレーヴス病」と表記するのが一般的になっています。以下バセドウ病と記載します。甲状腺機能亢進症の原因として大半を占めるバセドウ病(びまん性中毒性甲状腺腫)は自己免疫疾患であり甲状腺機能亢進症ともう一つの症状を持つことが特徴です。性差では女性の方が多く男性の約5倍の罹患率です。

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ーバセドウ病特有の症状ー

発病の初期症状として眼の変化が大きなものです。その後、交感神経の刺激により複数の症状が出てくるのが一般的で、代謝速度の上昇や血圧の上昇、体重の減少、倦怠感、息切れ、体温の上昇などの甲状腺機能亢進症の症状が出てきます。

体重の減少には個人差があり、代謝速度の上昇と心拍数の増加などによってエネルギーを消費すると、異常なほどの空腹感が襲ってきて食欲も増えます。体重も増えるということになりそうですが、それでも代謝が上回っているのでいくら食べても体重は減ります。それだけ内臓にも負担がかかっているのでしょう。

バセドウ病が原因の甲状腺機能亢進症の場合は、初期の段階に、眼の周辺の腫れや光過敏などの症状が出てきます。そして程度の違いはあるものの、眼窩に炎症が起こることで眼球が前に出たり、複視が起きるというバセドウ病特有の症状があります。眼球の飛び出しが大きいとまぶたを閉じる事が出来なくなる場合もあるので、乾燥したり、眼球に傷が付くこともあります。

年令別の発症率では全般的に若年や高齢に関係なく発症します。高齢者の合併症の場合、甲状腺機能亢進症は重症化することが多くなっていますが、眼球に与える影響は少なくなっています。

ーバセドウ病の治療ー

軽度の場合は眼球の飛び出しを気にする必要がないほどですが、重症になると早期の治療の必要が出てきます。眼球の異常は自覚しやすく、特に女性の場合は外見を気にするため、ほとんどの場合において患者自ら早期治療を受けています。

バセドウ病の治療では、眼の位置を元に戻すことが行われます。点眼薬を使ったり炎症がひどい場合にはコルチステロイドの経口投与やかゆみ止めにステロイドの目軟膏も使われます。治療の必要がない場合も多く、自然治癒することがありますが、数か月から数年という長期間のため、複視や外観が気になるために放置することは少ないでしょう。

根本的な治療としては投薬が行われて、メルカゾールという甲状腺ホルモンの合成に係わる酵素を阻害することで、甲状腺ホルモンの産生を抑制するというものです。この薬には副作用が多く無顆粒球症が代表的なものですが、細菌感染を起こりやすくなり命を落としかねない症状です。

ーついに放射線治療!?-

薬が合わない場合や、副作用の無顆粒症による倦怠感や感染症の危険がある場合は、放射線治療になります。ヨウ素の放射性同位体の経口投与が行われますが放射線量はわずかなものです。しかし、この量を間違えると甲状腺が破壊されたりするわけです。吸収する器官が甲状腺だけなので他の臓器が被曝するようなことはなく、1週間の隔離期間を経て乳幼児に近づいても問題ないレベルです。ヨウ素131の半減期が8日なので、ガンマ崩壊によってキセノン131の安定同位体になるものの、7日間の隔離で大丈夫かな?という感じもあります。

微量といっても空港などでは放射線が検出されるので、「法令に定められた基準で退院は適正に行われました」というカードを病院が発行してくれます。胎児や乳幼児にも影響があるので、妊婦がいればしばらくの間は隔離になります。放射線治療が終わって6か月経過すれば子供を作っても安全なレベルになります。

放射線によって甲状腺の機能を低下させるわけで、厳密な監視やらモニタリングが行われていないと甲状腺破壊の危機が訪れます。通院でも可能な放射線治療ですが入院を勧められます。

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