とびひの子供の感染初期症状と原因菌 | 家庭医学の知識大百科「ヘルスカレッジ」~家族を大病から守るためのサイト~

とびひの子供の感染初期症状と原因菌

kodomobyouki

乳幼児に感染しやすい伝染病で、正式名称は「伝染性膿痂疹」です。黄色ブドウ球菌による感染症ですが、耐性菌のMRSAによる感染が30%を占めます。黄色ブドウ球菌は皮膚の常在菌で、皮膚上で拮抗状態を保っている間は感染しませんが、夏に感染する場合が多くなっています。汗をかきやすく皮膚を清潔に保っていない時に雑菌が繁殖しやすくなります。

スポンサードリンク



ー感染の原因と症状、メカニズムなどー

最初は主に皮膚の感染から始まります。皮膚上に傷があったり湿疹があれば皮膚の浅い部分に感染を起こします。感染した皮膚には膿瘍や水疱ができますが、そこには黄色ブドウ球菌が増殖しています。黄色ブドウ球菌は人間が持っている抗体(免疫グロブリン)の活性を抑制するという作用を持っているため、免疫システムを無効にします。

また、放出する毒素として、腹痛や下痢の原因になるエンテロトキシンや、赤血球を破壊する溶血素、白血球などの免疫細胞も破壊してしまう毒素を持った耐性菌のため、表皮を剥脱させる毒素などを放出するだけでなく、黄色ブドウ球菌が自ら繁殖していくための酵素を出すため、皮膚外部と内部から薬を作用させる必要があります。

とびひ(伝染性膿痂疹)は、レンサ球菌や黄色ブドウ球菌、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の感染と放出する毒素によって表皮に症状が出る、などの様々な皮膚症状が起きるのが特徴です。感染力が強いため皮膚に水疱や膿胞が出来たのちに、それが破れると皮膚の他の場所に感染します。爪で掻くと細菌が皮膚に広がっていくので、皮膚の状態が悪化する前の早期治療が必要です。

ーとびひ(伝染性膿痂疹)の治療ー

急性腎炎などの合併症が出ると発熱やむくみ倦怠感が出てきます。これは治療で治る病気ですが、アトピー性皮膚炎がある場合は皮膚炎や水疱、膿胞が治りにくいのでアトピーと区別できます。飛び火とも言われている伝染性の強い感染症のため早めの受診と治療が必要です。

主に抗生物質の服用と皮膚炎やかゆみに対して、ステロイドや抗ヒスタミン剤などの外用薬を使うことになります。欠かさず継続した服用と軟膏などの外用薬も続けることが大切です。湿疹が悪化して皮膚が柔らかくなった場合は、ステロイドなどの外用薬は避ける方が無難です。

レンサ球菌やブドウ球菌などの感染症の場合は、抗生物質のアモキシシリン(AMPC)と、βラクタマーゼ阻害剤のクラブラン酸カリウム(CVA)が配合されている複合抗生物質を使うことで、耐性菌対策としてアモキシシリンを使うことで治癒します。

MSSAであればメチシリンに耐性を持っていないため、抗生物質のメチシリンが有効ですが、メチシリンに耐性を持っているMRSAの場合はバンコマイシンに効果があります。バンコマイシンは消化器官だけを通って腸で吸収されることもなく排出されます。肝臓で分解されることもない抗生物質です。

人類最強の抗生物質としてのバンコマイシンに耐性を持ったVRE(バンコマイシン耐性菌)に治療薬はありません。黄色ブドウ球菌の性質を取り込んだVRSA(バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌)は、ミノサイクリンで治療可能です。というわけで、VREの感染とVRSAの感染では予後が全く異なります。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサードリンク







関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

スポンサードリンク

お役に立てたらいいね!

ページ上部へ戻る