アテローム動脈硬化の先進国での多発と危険性

sinryou

アテロームとは粥状という意味のギリシャ語ですが、動脈の内膜が活性酸素などによってダメージを受けると、コレステロールと中性脂肪を含んだ小さい塊の「LDL」が血管壁に侵入します。それを感知した白血球が活性酸素(過酸化水素など)を利用して攻撃するために血管壁は更にダメージを受けます。

そして、マクロファージがコレステロールを捕食しようとしますが、捕食したままの状態で動脈壁の内膜に引き込まれていきます。次第にアテローム性プラーク(粥状の隆起)が形成されていくと動脈硬化が起こり部分的に脆い状態になります。

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ーアテローム性プラークの行く末は?-

先進国の主な死因であるアテローム性プラークによってどのような悪影響があるかというと、プラーク自体を生成しているものは中性脂肪とコレステロールに炎症細胞でもあるマクロファージが加わったものであり、カルシウムの沈殿物質を含むアテロームは内皮に留まることができません。

一酸化窒素の産生が行われず、受容体もふさがれているため血管拡張さえできない状態に陥ります。さらにカルシウムの沈殿によって動脈壁が石灰化して硬くもろくなります。この状態が動脈硬化です。

炎症細胞によって傷ついた動脈の内膜にはさらにマクロファージが集まることで血管が狭くなり、血栓の元になる物質を多く含んでいます。アテローム性プラークが次第に大きくなり、血小板が凝集することでその部分の動脈が狭窄を起こすことになりますが、心臓の場合は完全な梗塞ではなく狭窄の状態では狭心症を引き起こします。そこで梗塞を起こすと心筋梗塞に変化して、致命的な状態になります。

ー梗塞を起こすのか、血栓が飛ぶのか?-

また、梗塞が起きる前は、「詰まるか破裂するか?」という問題を抱えた動脈ですが、マクロファージが巻き込まれて粥状になっているだけに破裂しやすい状態です。炎症によるCRP値が高くなるとプラーク破裂のリスクが高まります。

そして、血流に乗って血栓が血管内に飛ばされることで塞栓を起こします。心臓の冠動脈に塞栓が出来ると「心筋梗塞」を起こし、脳に飛ぶと「脳梗塞」を起こします。

この塞栓の致命的な点は、特に脂質異常症の場合は血栓ではなく、酸化脂質によって脂肪塞栓を起こすことです。血栓と違って脂肪塞栓は薬では溶かすことができないものです。また、飛んで行った先の血管では自己免疫反応も加わってさらに血管内に炎症を起こして狭窄や梗塞の悪化を招きます。

ー生活習慣が招く現代病ー

脂質異常症をはじめとして、喫煙や糖尿、高血圧、高LDLコレステロール血症、肥満、運動不足などが主な危険因子として挙げられます。

喫煙によってLDL(コレステロールと中性脂肪の塊で小型のもの)の増加とHDLの減少、血管収縮が起きるため、狭窄した動脈があれば喫煙は大きな危険因子になります。禁煙によりHDLが大幅に上昇するという大きなメリットがあります。

生活習慣病として、運動不足や脂肪酸の取りすぎによって中性脂肪が溜まっていくので、生活習慣の改善が必須です。急激にプラークが大きくなってアテローム血栓ができるわけでもないですが、偏った食生活や生活習慣が影響して、長い年月をかけて血管に悪影響を及ぼしていきます。

予防できる病気なので、定期的な血液検査などによって総コレステロールや中性脂肪値など、自分の体の状態を知っておく必要があります。

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