肺炎球菌感染症の病名と症状、治療のための抗生物質の選択

sinndann

肺炎球菌の感染として最もリスクの多い年齢として、2歳未満と65歳以上の高齢者であるため、それ以外の年齢層では予防注射を希望しても断られる場合があります。加齢とともに免疫力低下を招くため、40代~50代でも感染リスクは高まります。喫煙者はもちろん、特に心疾患や呼吸器疾患を抱えている人や、免疫抑制剤を使用している自己免疫疾患の患者まで、肺炎球菌の感染リスクが高くなっています。

スポンサードリンク



ー近年の肺炎球菌感染による発症傾向ー

65歳以上になるとリスクが急増するとはいえ、次第に免疫機能が低下していくにつれて、16歳から64歳の間に肺炎球菌に感染する者はいます。感染すると肺炎や気管支炎だけでなく、肺から血液中に細菌が入ることで各種の疾患を引き起こしますが、髄膜炎になると致命的な状態にもなりかねません。

近年の傾向として、統計上では1~3歳と60代で急増、その他の年代では減少傾向です。生後2か月から1歳までは定期接種となっていますが、未接種の場合は5歳までは接種できます。2013年から従来の7価ワクチンから13価に切り替えが行われたので、5種のワクチン接種が行われていない小児もいるので再接種が必要になります。6歳以上は接種不可です。

ー成人の感染症とその症状ー

小児の症状として発熱を主症状とした風邪のような症状があり、稀に中耳炎に続いて髄膜炎を発症します。

それに比べて、成人の場合は症状がひどくなります。発熱や痰をともなった咳や息切れから始まり肺炎に至るため、リスクは大きくなります。髄膜炎を起こすと痙攣や意識障害などの症状が出てくるため、髄液や血液検査を行って肺炎球菌などの検出を行い、侵襲性肺炎球菌感染症と診断されると、感染症法12条に基づいて国に届け出が行われます。

肺炎球菌抗原検出試薬「ラピラン肺炎球菌」という体外診断キットを使うと25分で肺炎球菌感染の有無が判明します。保険点数210点なので、それらしい症状がなければ2100円の自費で、症状があれば3割負担となりますが、早めに原因菌を知っておく方が早期治療にもつながります。

ー開業医の診察と投薬ー

個人の開業医ではほとんど役に立たない場合もあります。色々と抗生物質を試しながら、レントゲンを撮る程度なので、患者が感染初期に病院に行っても早期治療が行われないという矛盾を感じることになります。

個人病院にて
1日目、診察では「風邪でしょう」と言う感じで抗生物質と解熱鎮痛剤の処方。
それでも治らないだけでなく咳がひどくなっていきます。

4日目、「気管支炎かな?」というわけでレントゲンを撮ってみたりします。
抗生物質をセフェム系からマクロライドに変更。去痰剤・咳止め・気管支拡張剤が出されたりします。

7日目、咳が酷くなってきたので病院へ。マイコプラズマの感染症を疑って検査をしても陰性です。
原因不明の場合の万能抗生物質テトラサイクリンやらミノサイクリンが出されます。

10日目、しかし、体力を失うほどの咳が1日中続きます。血が混じっていることもあります。
そろそろ、気管支や肺に影響が出てくる頃ですが、病院に行くとステロイドの吸入薬が出ます。
肺炎球菌の検査キットがなければ、採血を行って「結果は明日」などと言われます。

10日目夜、咳は止まらず血痰が多くなり、119番。
救急病院に向い、CTと細菌の検査を受けて肺炎球菌感染症と判明。
肺炎が悪化しているため緊急入院。中耳炎もあるので髄膜炎の危険性ありという診断。

こういうパターンに陥るとちょっとした恐怖です。40代や50代の患者の場合、最初から肺炎球菌を疑わないのが問題です。やはりマイコプラズマや気管支炎程度しか考えません。「自費でもいいから肺炎球菌の検査キット使ってください」と、無駄でも最初にやってもらいましょう。免疫抑制剤を使っているとか、細菌感染の危険性のある人であれば、リクエストするのも悪くないかもしれません。感染初期であれば、ほとんどの医者は「必要ない」と言うはずです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサードリンク







関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

スポンサードリンク

お役に立てたらいいね!

ページ上部へ戻る