脂溶性ビタミンA・D・Eの欠乏症と治療法

yasai

食生活に問題のない日本では、摂り過ぎた分を排出できない脂溶性ビタミンA・D・Eの中毒症が問題になっていますが、緑黄色野菜の偏食による欠乏症や、特に肝臓で貯蔵されるはずの脂溶性ビタミンが肝障害によって吸収を阻害されることから、脂溶性ビタミン欠乏症が起こります。

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ービタミンAの身体への影響ー

網膜での光受容体に不可欠なロドプシンの生成の過程にビタミンAが使用され、体内ではビタミンAの代謝によりアルブミンが作られて血管内で浸透圧調節を行っています。抗酸化物質で知られるファイトケミカル(緑黄色野菜や黄色野菜に含まれる抗酸化色素、カロチノイド)は体内で代謝されてビタミンA(レチノール)になり、皮膚の防御を行うという作用があります。

そのため、ビタミンAの不足により、網膜の光感受性が低下して眼球の乾燥と夜盲症(明暗順応性の悪化)を引き起こしたり、発疹から皮膚がんに至るまでの皮膚疾患を起こす事も知られています。欠乏症を起こす二次的な原因としては、脂質吸収障害や肝臓障害(肝硬変レベル)が挙げられます。

欠乏することによって免疫力低下を招くこともありますが、皮膚粘膜や角質の乾燥や肥厚が起きる事により皮膚免疫が失われます。小児では成長が遅れたり致死的な状況を招くことから治療が必要になります。

ービタミンA欠病症の予防と治療ー

予防の段階では緑黄色野菜や黄色野菜をDHA/EPAと同時に摂取する。またはサプリとしてマルチビタミンの服用くらいのものですが、治療であれば吸収を高めるためにビタミンAとパルミチン酸塩の化合物0.2グラムを経口投与を2日間投与するのが一般的です。中毒防止のために2週間の間隔を置いて3回目の投与を行います。

欠乏すれば補充で症状は治まり、過剰摂取の場合は摂取しなければ治るというシンプルなものです。

ービタミンDの身体への影響ー

ビタミンDは摂取と日光に当たることによって体内に取り込まれます。体内で神経伝達物質として働き、小腸でのカルシウムの吸収、腎臓でのカルシウム再吸収、リン酸とカルシウムの輸送系、甲状腺ホルモンの分泌に関係しているビタミンであり、骨形成には欠かせないものです。

ービタミンD欠乏症の予防と治療ー

欠乏症はビタミンDの摂取不足だけでなく、食事からカルシウムとリン酸の摂取が足りない場合にもビタミンD欠乏症が起こります。他には、肝疾患や腎疾患によりビタミンD代謝物の産生が減少するため、ビタミンDを補給しても欠乏症が起こります。

欠乏することによって、カルシウムとリン酸の吸収と輸送が行われなくなるため、低カルシウム血症を起こして甲状腺ホルモンの分泌を促進させます。その結果低リン酸血症を起こしてカルシウムによる骨形成が行われないということになります。ビタミンDはカルシウムとリン酸と日光が無い限り正常な働きが出来ません。

症状としては骨形成だけでなく、筋肉痛や筋力低下も同時に進行します。妊婦が重度のビタミンD欠乏症の場合は、胎児のくる病や頭蓋骨の軟化を引き起こすため、特にビタミンDとともに、カルシウムとリン酸の補給が必要になってきます。

治療法としては、カルシウムとリン酸の血中濃度が正常であればビタミンDの投与だけで済みます。腎障害や肝障害、甲状腺機能障害がある場合は個別に別の治療が必要になります。

ー摂取の必要性が少ないビタミンEー

ビタミンEは脂溶性の抗酸化物質の代表的なものですが、脂肪組織に蓄積していることや、食品の酸化防止剤として添加されていることから、欠乏症や中毒症状を起こすのは非常に稀なケースであり、大量摂取による弊害もほとんどないことから摂取に関しては慎重になる必要はないとされています。

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