乳幼児や小児の脳性麻痺の原因と機能別分類、保障制度など

akatya

脳性麻痺とは、出産前から出産後4週間までに、頭部への外傷を含め障害を起こした時など、母体を通して受けた脳へのダメージによる麻痺が後遺症として残ったものです。具体的な原因としては、分娩時の外傷や、出生時と出生後の酸素欠乏により脳細胞にダメージを受けたものが一生涯後遺症として残ります。早産も一部の原因となり、脳性麻痺を起こすリスクは10倍程度に上がります。

ー脳の損傷による症状の分類ー

酸欠や出産時の外傷による影響を受けた脳の場所によって症状は異なってくるため、アテトーゼ型、運動失調型、痙直型、混合型の4種類に分類されています。4つのタイプに共通する症状として不随意筋運動により会話が困難になります。精神遅滞、知的障害、行動障害なども現れます。

アテトーゼ型は脳性麻痺の20%を占めて、不随意的な筋肉の運動が見られます。手足や体が通常ではない動きをしますが、感情の強さに比例して悪化すると言われています。一般的に知能は正常ですが、構音障害がひどく言葉を聞き取るのが困難であるため、日常生活で深刻な影響を受けます。

痙直型が70%以上を占め、筋肉の強直が見られます。四肢の麻痺では下半身だけであったり、片側の手足に起きる片麻痺の場合があります。神経の伝達以上から来る麻痺を起こした筋肉は発達が悪くなり硬直した状態になるため、運動障害が起こります。重い障害では痙性四肢麻痺があり、精神遅滞や知的障害が見られます。

嚥下障害により誤嚥が頻繁に起こるようになると誤嚥性肺炎を起こして呼吸困難になる事もあります。痙性両麻痺の場合は正常な精神発達であり痙攣は滅多に起こりません。痙性片麻痺では一部に精神遅滞と痙攣が起こります。

運動失調型の場合は体の協調が取れないため、早く細かい動作を行うことが難しく、歩行も不安定になります。混合型とは痙直型とアテトーゼ型の混合で、小児では精神障害や知的障害の症状が重くなります。

ー脳性麻痺の定義ー

脳性麻痺の場合、遺伝による先天的な疾患や感染症が原因の場合は含まれないとされ、生後4週間以降に発症した場合や一時的・進行的なものは含まれない。という必要性を感じないような細かい定義がありますが、これは脳性麻痺の産科医療保障制度によって定義されたものに沿っています。小児麻痺と症状は似ていますが、ポリオウィルスの感染による後天的なものなので脳性麻痺とは異なります。

出生後の乳幼児健康診断の際に運動発達の異常があるため、発見される事が多くなっています。

ー産科医療保障制度とはー

産科医療保障制度では脳性麻痺の定義として、2015年以降に出産した場合、「生後4週間以内の非進行型病変に基づく、永続的で変化しうる運動や姿勢の異常」「出生体重1,400グラム以下、低酸素状態で出生し、先天性や新生児期の要因によらない身障者1級または2級程度の脳性麻痺」がある場合に補償対象と認められ、補償金は準備一時金として600万円、保証分割金として年間120万円を20回、成人するまで支払われます。

運動制限の見極めが難しい場合があるので、申請期間は5歳の誕生日までとなっています。産科が加入している保険による補償制度のため、分娩機関の管理下にある場合が前提となります。成人後は障害年金制度があるので、そちらで充当できます。出生後4週間までに限定され、6か月以内に死亡した場合は支払いが行われません。

脳性麻痺の予後として、歩行が可能であればほとんどの小児は成人します。障害による筋肉の制限が大きく動けない小児は平均寿命が短いと言われています。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサードリンク







関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

スポンサードリンク

お役に立てたらいいね!

ページ上部へ戻る