境界型糖尿病の危険な正常血糖値の意味とインスリン抵抗性

tounyou2

2型糖尿病の発病機序として、遺伝的素因に加えて生活習慣の影響が大きなものになっています。そのため血糖値が正常範囲にあるうちに、食べ過ぎない、適度な運動をする、などの対策や予防は簡単なのですが、肥満などの内臓脂肪が多い場合は特に発病しやすくなっています。

スポンサードリンク



ー血糖値の正常範囲と生活習慣病ー

空腹時血糖値の正常範囲としては130mg/dl未満、許容範囲として160mg/dl未満であって、食後2時間後血糖値の正常値として140mg/dl未満、許容範囲が220mg/dl未満となっています。これを超えないように日常生活を見直して、食生活や運動習慣によって糖尿病は防ぐことができる病気ですが、血糖値を把握していない限り糖尿病の症状がないため食事制限など考えないというのが生活習慣病の怖さです。

無症状の糖尿病でも1型糖尿病は一気に悪化するのに対して、2型の生活習慣病が影響するものでは徐々に悪化していきます。仮に健康診断で異常が見つかった場合でも、2型の場合は正常値を超えている血糖値でも治療の対象にならない境界型糖尿病と言われています。血糖値の上昇も緩やかなため、生活習慣の改善によって血糖値も改善していきます。本来は経過観察で済み、合併症も発症しにくいので注意を要するわけではないのですが、両親のどちらかが糖尿病であった場合などの遺伝的素因がある場合は血糖値が正常でも合併症を起こす可能性を含んでいます。

ー境界型糖尿病の危険性ー

このような素因を持った境界型糖尿病の場合は、血糖値が正常でも糖尿病として扱われることになります。肥満の場合は内臓脂肪が多いためインスリンの効果が出にくいインスリン抵抗性を持つ場合が多くなっています。内臓にたまった脂肪に対してはインスリンの効果が少なく、血糖値のコントロールが難しくなります。

ストレスは糖尿病を悪化させる要因になるため、急速に高血糖になり、インスリン抵抗性を示し、合併症を引き起こすことで症状を自覚することになりますが、ストレスなどの悪化させる要因がなくなってインスリンによる治療が効果を発揮した時に、このような境界型糖尿病患者は自覚症状も急激になくなることで油断してしまうことが問題だとされています。体調が良くなると危機感を感じることもなく、再び以前の生活習慣に戻ってしまうのが生活習慣病の悪いところで、運動もしなくなれば、食事制限など考えない自爆型のようです。

どちらにしても要因があればいつかは悪化する体質なので、油断すると急速に症状が悪化することもあり、生死にかかわる問題に発展することもあります。

ー病気を認めない人間の思考機序ー

心理学の分野では、人間は病気の宣告をされた場合、本能的にその宣告を拒否して受け入れないという思考機序があるため、理解していても認めたくないという考えが最初に起こります。その否認がしばらく続くため、自分は病気ではないと思い込んで病院に行かなくなります。余命の宣告をされた場合はいずれ怒りを経て容認に至りますが、そのような危機感がない場合は少し体調がよくなっただけで通院が面倒になります。それは自己防衛本能が解放された時の安心感がそうさせるわけです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサードリンク







関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

スポンサードリンク

お役に立てたらいいね!

ページ上部へ戻る