小樽雪あかりの路とは
魅力的な冬のイベント
小樽雪あかりの路は、冬の北海道を代表する風物詩として、1999年から毎年2月に小樽市で開催されているイベントです。
このイベントは、市民による手作りの灯りが雪景色を照らす、静かで温かな光の祭典です。23年以上にわたり続けられてきたこの伝統は、規模の拡大を目指すのではなく、「想い」の広がりと「心」の繋がりを大切にしています。
参加者は雪の中に揺らめく無数のろうそくの灯りに癒され、願いを込めることができます。このイベントは、小樽の古い街並みや運河、廃線跡地を舞台に、厳寒の中でガラスの浮き玉やろうそくの灯りが天の川のように輝きます。
祭りの歴史
小樽雪あかりの路の歴史は、市民による手作りの精神に根ざしています。1999年に始まり、23年以上にわたって続けられているこのイベントは、規模の拡大を目指すのではなく、「想い」の広がりと「心」の繋がりを大切にしてきました。
このイベントは、小樽の厳しい冬を美しく照らすために、市民一人ひとりが手作りのキャンドルを灯し、訪れる人々を温かく迎え入れています。
始まりは、小樽の古い街並みや運河、廃線となった手宮線跡地などを舞台に、数百のガラスの浮き玉やキャンドルが灯され、雪明りの中で静かに揺らめく光景が創出されました。
この光景は、訪れる人々にとっては、ただの灯りではなく、一人一人の祈りや願いを象徴しています。イベントは、この繊細でささやかな光を大切にし、雪の日も風の日も、その灯りを守り続けることを誓っています。
「小樽雪あかりの路」の名前は、作家伊藤整の『雪明りの路』にちなんで名付けられました。このイベントは、小樽がかつて経済的に低迷し「斜陽都市」と呼ばれた時代を乗り越え、手作りの温かさと参加型の精神によって、今や冬の北海道を代表する風物詩に成長しました。
開催当初から、大規模な「さっぽろ雪まつり」とは対照的に、地域の人々やボランティアの手による、素朴で温かなキャンドルの灯りが小樽の夜を照らし出しています。
このイベントは、地域経済や世界平和、地球環境など、私たちが進むべき未来に希望を灯すきっかけとなることを目指しています。
国内外からの注目を集め、地域性や人々とのふれあい、自然との共存をテーマに、毎年成長を続けています。そして、その「感動の輪」は、今も広がり続けています。
どこである?会場の概要
小樽雪あかりの路の会場は、小樽市内の複数の場所で構成されています。その中心となるのは、小樽を代表する観光スポットである小樽運河です。運河沿いには、浅草橋から中央橋、さらには龍宮橋まで、いくつかのエリアに分けられています。
運河会場Aでは、水面に浮かぶ「浮き玉キャンドル」や「スノーキャンドル」が設置され、小樽のレトロな街並みを幻想的に照らします。新しく加わった運河会場Bでは、「運河の森」というコンセプトのもと、スノーキャンドルやスノーオブジェが運河A会場とは異なる空間を演出しています。
また、北運河会場では、小樽運河のシンボルである「旧北海製罐第3倉庫」を含むエリアが新たな会場として追加され、ライトアップや屋台が設けられています。
手宮線会場は、雪あかりの原風景を残しつつ、文学館美術館前での造成が行われています。芸術村会場では、子どもや家族連れでも楽しめる企画が準備されており、旧三井銀行小樽支店や似鳥美術館など、歴史や芸術に囲まれた空間での体験が可能です。
さらに、天狗山会場では、山頂にある天狗山神社や展望台へと続くロウソクの灯りや、森林の中に浮かび上がるオブジェの灯りが訪れる人々に幻想的な雰囲気を提供します。
市内各所では、町内会や商店街、学校、病院などが自主的にスノーキャンドルで街を彩り、ミニイベントやホットドリンクの無料配布なども行われています。
開催日程と期間
2024年の小樽雪あかりの路の開催日程は、2月10日(土曜日)から2月17日(土曜日)までとなっています。
この期間中、小樽の街はスノーキャンドルで飾り付けられ、冬の港町の風情を一層引き立てます。メイン会場は、北海道の開拓時代からの玄関口として知られる歴史的な小樽運河周辺を中心に展開されます。
小樽雪あかりの路
年々変わるテーマと展示
小樽雪あかりの路のテーマと展示は、毎年変わり、その年の特色やメッセージを反映しています。始まりは1999年で、その年からイベントは小樽の冬の風物詩として、市民や訪れる人々に愛され続けています。
例えば、過去には「光と水の回廊」というテーマで、小樽運河沿いに設置されたキャンドルが水面に映り、幻想的な光の道を作り出しました。また、「雪と光のページェント」と題された年もあり、雪の上に置かれた無数のキャンドルが、静寂な夜に温かな光を放ち、訪れる人々に感動を与えました。
小樽雪あかりの路でのボランティア参加
参加方法
小樽雪あかりの路でのボランティア参加は、地域の大切なイベントに直接関わり、その成功に貢献するという、非常に意義深い体験を提供しています。
ボランティアとして参加する方法は、事前の申し込みが推奨されていますが、当日参加も可能です。具体的には、以下のような作業がボランティアによって行われます。
日中は、スノーキャンドルやオブジェの作製、補修が主な作業となります。これらはイベントの最も重要な要素であり、バケツやスコップなどの道具が提供され、初心者でも現場担当者が丁寧に指導してくれるため、誰でも参加しやすい環境が整っています。
夕方からは、ろうそくの点火や回収が主な仕事です。イベントが始まる午後5時に合わせてろうそくに火を灯し、イベント中は風で消えたろうそくの交換や、イベント終了後の撤去作業を行います。
その他にも、観光客のカメラのシャッターを押す、パンフレットの配布、使用済みろうそくの再生作業など、多岐にわたる作業があります。
ボランティアとして4時間以上の作業を行うと、500円分の食券が提供され、指定店舗で使用することができます。
参加を希望する場合は、簡単申込みフォームから事前に登録するか、または当日運河プラザ3番庫に設置される「小樽雪あかりの路ボランティア受付」で登録を行うことができます。
ボランティアの時間は、イベント期間中の午後1時頃から午後9時半頃までで、特に人手が必要な時間帯は午後2時から5時までですが、5時以降の参加も歓迎されています。
※詳細は必ずご自分でご確認ください。
小樽雪あかりの路の見どころと時間
訪れるべき時間とその理由
小樽雪あかりの路の見どころとして、特に推奨されるのは夕方から夜にかけての時間帯です。
点灯時間は17:00から21:00までとされており、この時間帯に訪れることで、キャンドルの柔らかな光が雪と氷に反射し、幻想的な景色を楽しむことができます。
昼間の小樽も美しいですが、雪あかりの路の真髄は、何と言ってもキャンドルライトによる夜の演出にあります。
キャンドルの灯りは、小樽の古い街並みや運河の水面に映り、訪れる人々にとって忘れがたい記憶となるでしょう。また、夜になると気温が下がり、キャンドルの炎がより一層鮮やかに見えるため、写真撮影にも最適です。
さらに、夜の時間帯は地元の飲食店が出店する「雪あかり横丁」で、小樽のグルメを味わうこともできます。
冷えた体を温めるローカルフードを楽しみながら、光のアートを満喫することができるのです。
このように、小樽雪あかりの路を訪れるならば、17:00から21:00の点灯時間を狙って行くことをお勧めします。
昼間とは一変する夜の幻想的な風景と、地元の味を楽しむことができるでしょう。
コメント