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『All for One』のルイ14世はなぜ踊る?2017年月組、ダルタニアンと三銃士を人物から楽しもう

剣の稽古相手と踊る王を、宮廷の雰囲気で描いた扉絵 宝塚
イラスト:当サイト制作。参考:公式公開資料。説明用に整理したイメージです。

王の剣の稽古相手に選ばれたのに、その王はダンスばかり。2017年月組『All for One』は、そんな少し意外な出会いから物語が動きます。

ダルタニアンを珠城りょうさん、ルイ14世を愛希れいかさんが演じた作品です。デュマの『三銃士』をもとに、小池修一郎さんが新しい物語として脚本・演出を手がけました。

『三銃士』を詳しく読んでいなくても、まずは剣を教える側と、踊ることが好きな王を見分ければ大丈夫。そこに三人の銃士と、マザランの護衛隊の隊長が加わります。

要点

ダルタニアンと王の出会い/三銃士とベルナルドの配役・立場/歴史の解説と舞台の物語を混ぜない楽しみ方。

ダルタニアンは、王の剣の稽古相手になります

公式の作品紹介では、ダルタニアンは銃士隊の新入りです。その彼が、ルイ14世の剣の稽古相手に任命されます。

ところが王はダンスのレッスンに熱中し、剣術には興味を示しません。教えるつもりで来た相手と、取り組みたいことが違う。このずれを知っておくと、二人の出会いがぐっと身近になりますね。

剣を教えるダルタニアンとダンスに夢中の王の違いを描く人物イラスト
イラスト:当サイト制作。参考:公式の作品・番組解説。人物・衣装・風景は説明用のイメージで、出演者や実際の舞台の再現ではありません。

王の秘密は、観る前に答えを埋めなくても楽しめます

ダルタニアンは、ある日、王家を揺るがす秘密を知ってしまいます。公式の短いあらすじが案内しているのは、そこまでです。

この記事でも、秘密の詳しい中身や結末は先に明かしません。剣の稽古相手だった新入りが、王のために立ち上がる。その変化を楽しみに、人物関係をつかんでみてください。

宝塚の解説アイコン
私は、「王だから剣が得意」と決めずに見始めたいです。ダルタニアンの予定どおりに稽古が進まないところから、二人のやりとりが気になってきますね。

三銃士はアラミス、アトス、ポルトスです

ダルタニアンの名と一緒に並ぶ三人は、アラミス、アトス、ポルトス。2017年月組では、美弥るりかさん、宇月颯さん、暁千星さんがそれぞれ演じます。

三人をまとめて覚えるだけでなく、制作発表会の紹介に出てくる人物の特徴にも目を向けてみましょう。アラミスは魅力的な色男、アトスは落ち着いた人物、ポルトスは大胆な人物として案内されています。

アラミス、アトス、ポルトスの三銃士を並べた人物イラスト
イラスト:当サイト制作。参考:公式の作品・番組解説。人物・衣装・風景は説明用のイメージで、出演者や実際の舞台の再現ではありません。

ダルタニアンと三人を足すと、四人になります

『三銃士』という題名を知っていると、ダルタニアンを含めた三人だと思うかもしれません。この作品で一緒に戦う顔ぶれは、ダルタニアンと、アラミス・アトス・ポルトスです。

役名のカタカナが混ざってきたら、出演者名と一緒に小さく表へ戻ってみてください。写真の印象だけで覚えるより、映像の出演者欄とも照合しやすくなります。

役の比較
役本公演新人公演
ダルタニアン珠城りょう蓮つかさ
ルイ14世愛希れいか結愛かれん
アラミス美弥るりか輝生かなで
アトス宇月颯朝霧真
ポルトス暁千星礼華はる
ベルナルド月城かなと風間柚乃
マザラン一樹千尋暁千星

表は左右にスクロールできます。表の参考:宝塚歌劇:主要配役

表の新人公演は、本公演とは別の公演の配役です。同じ暁千星さんでも、本公演のポルトスと、新人公演のマザラン枢機卿は別の欄に載っています。役名と出演者名だけを切り出さず、公演の種類も一緒に読みましょう。

ベルナルドは、マザランの護衛隊を率いる隊長

月城かなとさんが演じるベルナルドは、マザランの甥で、護衛隊の隊長です。王のそばで働く人物が出てきても、銃士たちと全員が同じ立場というわけではありません。

制作発表会の公式レポートでは、ベルナルドとダルタニアンが一騎打ちをするパフォーマンスが紹介されています。沙央くらまさんのモンパンシェ公爵夫人も、銃士隊へ敵対する姿を見せたと記されています。

制作発表会では、ダルタニアンとの一騎打ちも

この紹介は、開幕前の制作発表会で披露されたパフォーマンスについてのものです。

人物の立場を知る入口として、ダルタニアン側の三銃士と、ベルナルドの立場を分けておく。それだけでも、大勢の名前が並ぶ配役表を読みやすくできます。

宝塚の解説アイコン
私は、剣を持っている人を全部「銃士」でまとめないようにしたいです。誰と一緒に動く人なのかを見ておくと、対立する場面でも名前を追いやすそうですね。

『三銃士』が原案でも、歴史の授業と同じではありません

公式紹介は、この作品を、デュマの『三銃士』をもとに新しい発想で描いたロマンチック・アクション・ミュージカルとしています。王は太陽王と呼ばれたルイ14世です。

デュマの原案と宝塚の新しい物語を別の本で描いたイラスト
イラスト:当サイト制作。参考:公式の作品・番組解説。人物・衣装・風景は説明用のイメージで、出演者や実際の舞台の再現ではありません。

実在の名前や古典小説が登場しても、舞台の秘密や人物設定を、そのまま史実だと覚える必要はありません。『All for One』の物語と、実在のルイ14世の伝記は分けて読んでください。

先に原作を全部読むより、今回の配役表からでも

「古典が原作なら難しそう」と感じる方は、今回の主人公、王、三銃士という順番で人物を確かめてみてください。公式のあらすじも、ダルタニアンが王の稽古相手になるところから案内しています。

原作に詳しい方は、同じ名前があるかだけでなく、今回は何を新しい物語として描いたのかに注目できます。作品を楽しむための予習と、歴史を正確に調べるための読書では、開く資料の役割が違います。

主題歌にのせて、仲間と対立する人物が登場

2017年5月31日の制作発表会では、主題歌にのせたパフォーマンスが披露されました。公式レポートを読むと、人物の見せ方が場面ごとに変わっていたことが分かります。

最初に三銃士とダルタニアンが登場し、仲間としての結びつきや正義への思いを歌う。続いてベルナルドとモンパンシエ公爵夫人が現れ、対立する側の緊張を見せる。そしてルイ14世のコミカルなバレエへ。剣の勝負と踊りの楽しさを、ひと続きの楽曲の中で紹介していたのです。

配役表では横並びになっている名前も、歌や動きが付くと、味方なのか、対立する人物なのか、場を和ませる人物なのかが見えてきます。制作発表の映像を探すなら、王の踊りだけでなく、その前後で音楽や登場人物がどう変わるかにも注目したいですね。

王だけでなく、銃士たちの友情も物語の柱です

公式の制作発表会レポートは、ダルタニアンが王のために立ち上がる愛と勇気、そして共に戦う三銃士との友情を、作品の柱として案内しています。二人の出会いに興味を持った方も、その先でダルタニアンを支える仲間へ目を向けられます。

王の秘密の答えを先に知る代わりに、誰が誰のために行動しようとするのかを見ておく。主人公一人の強さだけでなく、仲間と力を合わせる活劇として楽しむための、予習になります。

剣の活劇と、踊る王。その両方が入口になります

制作発表会では、三銃士とダルタニアンの勇ましいパフォーマンスに続き、ルイ14世のコミカルなバレエも紹介されています。剣とダンスという違う動きが、人物の違いを知るきっかけになります。

上演時間は、公式案内では30分の幕間休憩を含め約3時間。作品を一本通して楽しむ公演で、別のショーとの二本立てとして紹介されているわけではありません。

宝塚の解説アイコン
私は、活劇だから剣の場面だけ、と構えずに見たいです。踊る王と稽古相手の出会いから、誰かのために力を合わせる話へ、どう進むのかが楽しみになります。

映像を探すときは、作品名に「2017年月組」を添え、出演者欄を確認してください。ダルタニアン、王、三銃士、護衛隊長。それぞれの立場が分かると、長い配役表も物語の入口に変わります。

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