スバルの水平対向エンジンといえば、レガシィやインプレッサの4気筒を思い浮かべる方も多いでしょう。1991年に発売されたアルシオーネSVXは、3.3リッターの水平対向6気筒「EG33」を搭載していました。
SUBARUの資料をたどると、水平対向6気筒にも時代ごとのつながりがあります。アルシオーネVXのER型はEA型が土台、SVXのEG型はEJ型が土台。その後のEZ型は6気筒専用設計でした。
水平対向6気筒は、左右にどう並ぶ?
シリンダーはピストンが往復する筒です。水平対向6気筒では、中央のクランクシャフトを挟み、左右に3気筒ずつ並びます。ピストンの動きはコンロッドを介してクランクシャフトの回転に変えられます。

EG33はEJをそのまま二つ足しただけ?
SUBARUは、SVX用のEG型を「EJ型をベース」と説明しています。ただし、その一文から、すべての部品が共通だとか、4気筒に単純に2気筒を付け足しただけだとまでは言えません。
「EJ型をベースに開発」と「同じ部品をそのまま使っている」は別の話です。内部構造や交換部品の適合は、エンジンごとの資料で確認する必要があります。
ER・EG・EZは何が違う?
SUBARUの説明に沿って整理すると、次のようになります。
| 型式 | 資料が説明する関係 | 主な搭載車 |
|---|---|---|
| ER型 | 4気筒EA型をベースに2気筒を追加 | アルシオーネVX |
| EG型 | EJ型をベースに開発 | アルシオーネSVX |
| EZ型 | 6気筒専用設計。コンパクト化を追求 | 2000年にレガシィ系へ追加 |
同じ水平対向6気筒でも、成り立ちは一つではありません。特にERの説明にある「2気筒を追加」という表現を、そのままEGの説明に置き換えないことが大切です。
SVXという車に載った3.3リッター
SUBARUはSVXを、長距離を快適に走るグランドツーリングカーを目指したクーペとして紹介しています。新開発の3.3L水平対向6気筒を搭載し、デザインはジョルジェット・ジウジアーロの原案を基にしたものです。
水平対向エンジンは左右に広がる一方、背を低くまとめやすい形です。ただし、車全体の重心や乗り心地はエンジンだけで決まりません。搭載位置や車体、足まわりも含めて考える必要があります。
2026年のレースにも名前が登場
SUBARUの公式企画によれば、2026年のSUPER GT GT300に参戦するBRZには、EG33をベースに新開発した3.0L水平対向6気筒ツインターボ「EG33改」が搭載されています。
SVXの3.3Lとレース用3.0Lは同一仕様ではありません。30年以上前の型式が、別の用途に向けた開発の出発点になったという話です。

