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2017年星組『スカーレット ピンパーネル』相関図|夫婦の誤解と配役の見どころ

スカーレットピンパーネルのパーシー、マルグリット、ショーヴランを独自に描いた人物イメージ 宝塚
登場人物のイメージ画:当サイト制作。参考:宝塚歌劇公式の作品紹介。

扉絵は当サイト制作の登場人物イメージです。実在の出演者や公演写真ではありません。参考:宝塚歌劇公式・作品紹介。

人々を救うために動くパーシーは、なぜ妻にさえ秘密を打ち明けないのでしょう。『スカーレット ピンパーネル』の人物関係で迷ったら、登場人物を一人ずつ覚えるより「誰が、何を知らないか」を追うと筋道が見えてきます。

ここでは紅ゆずるさん、綺咲愛里さん主演の2017年星組公演を取り上げます。物語の導入に触れながら、夫婦の誤解と救出活動を分けて見ていきましょう。

この記事で分かること

パーシーとマルグリットのすれ違い/ショーヴランが探しているもの/2008年の新人公演から2017年につながる紅ゆずるさんのパーシー役。

人々を救うパーシーは、妻にも正体を明かしません

舞台はフランス革命期。英国の貴族パーシーは、革命政府に追われる人々を救う活動をしています。活動に使う名前がスカーレット・ピンパーネル。人の名前のように聞こえますが、花に由来する呼び名です。

フランス側でその正体を追うのがショーヴラン。一方、パーシーの妻マルグリットは元女優で、夫が抱える秘密を知りません。

夫の秘密を妻は知らず、夫は妻を疑っている。二人がなぜすれ違ってしまうのか、救出活動のあらすじだけでは分かりにくいところです。

人物の秘密を読む・01

夫の正体を知らない妻。
その正体を知りたいショーヴラン。

パーシーとマルグリットは夫婦。パーシーは妻に正体を隠し、ショーヴランはその正体を追う。三人のオリジナル人物イラストで示した関係
人物イラスト・関係の編集:当サイト制作。参考:宝塚歌劇公式・2017年星組の作品紹介。人物は作品のイメージとして描いたもので、出演者や公演衣装の再現ではありません。

画像を押すと大きく見られます。

パーシーとマルグリットは夫婦ですが、彼女は夫の救出活動を知りません。一方のショーヴランは、スカーレット・ピンパーネルの正体を突き止めようとしています。

パーシーとパーシヴァル、配役表では同じ人です

公式配役表での名前はパーシヴァル・ブレイクニー、通称パーシー。別人が二人いるわけではありません。2017年は紅ゆずるさんが演じ、マルグリットは綺咲愛里さん、ショーヴランは礼真琴さんです。

呼び名が変わるたびに新しい人物が出てきた気がする方は、「パーシー=パーシヴァル・ブレイクニー」と覚えておくと、配役表も読みやすくなります。

宝塚担当の解説アイコン当サイト制作
登場人物の名前を一度に覚えるのは大変ですよね。まずはこの三人から。誰が何を知っているかが分かると、あらすじもずっと読みやすくなります。

危害は加えない約束だったのに。夫には「妻が密告した」と伝わる

夫婦の亀裂につながるのが、サン・シール侯爵をめぐる出来事です。マルグリットはショーヴランに圧力をかけられ、居場所を伝えます。公式のストーリー紹介では、侯爵に危害を加えないという条件を出してから居場所を教えた、と説明されています。

パーシーには、妻が侯爵の処刑に関わったという情報が届く。妻が知っていた範囲と、夫が受け取った情報は同じではありません。

同じ事件を、二人はどう知った?・02

妻が出した条件は、
夫に届いた知らせからは見えない。

マルグリットが出した条件

サン・シール侯爵に危害を加えないことを条件に、居場所を教える。

パーシーのもとへ届いた知らせ

侯爵が処刑された。
しかも、居場所を密告したのはマルグリットだという。

マルグリットは危害を加えないよう条件を出したのに、パーシーには「妻が密告した」という知らせが届きます。妻の条件を知らないままでは、パーシーも彼女を疑ってしまいますね。

情報の比較図:当サイト制作。参考:宝塚歌劇公式・2017年星組の作品紹介。内容を整理した説明で、劇中の手紙や台詞の再現ではありません。

人々を救うパーシーを応援したくなる一方で、マルグリットの事情を知ると、彼女の言い分も気になります。私は、冒険とともにこの夫婦がどうなるのかも気になる作品だと思います。

注意

ここで扱うのは2017年宝塚版の導入です。別の上演版の場面や結末を、そのまま同じものとして当てはめないでください。

マルグリットの弟・アルマンも覚えておこう

もう一人、早めに押さえたいのがアルマン・サン・ジュスト。マルグリットの弟で、2017年本公演では瀬央ゆりあさんが演じています。

公式配役表には、アルマンの恋人マリー・グロショルツも載っています。本公演は有沙瞳さん。役名の横に添えられた関係の説明は、名前以上に頼りになる情報です。

対象公演の配役・作品の見分け方
役名2017年本公演新人公演
パーシー紅ゆずる天華えま
マルグリット綺咲愛里有沙瞳
アルマン瀬央ゆりあ極美慎
マリー有沙瞳小桜ほのか

表が見切れる場合は、横へスクロールできます。

表を見ると、2017年の有沙瞳さんは本公演でマリー、新人公演でマルグリットを演じています。「同じ公演名の配役表に二つの役がある」からといって、本公演中の役替わりとは限りません。

配役表の読みどころ・03

有沙瞳さんの名前が二つ。
役替わりではなく、公演の列が違います。

2017年・本公演

マルグリット
綺咲愛里さん

マリー・グロショルツ
有沙瞳さん

2017年・新人公演

マルグリット
有沙瞳さん

マリー・グロショルツ
小桜ほのかさん

有沙瞳さんの役を調べるときは、「本公演のマリー」なのか「新人公演のマルグリット」なのかを先に確かめます。同じタイトルの作品でも、公演の区分を添えると取り違えません。

配役比較:当サイト制作。出典:宝塚歌劇公式・2017年星組キャスト。

本公演と新人公演は、まず列を分けて読む。そこから同じ役を誰が受け持つかを縦に比べる。この順番なら、役名と出演者の組み合わせを取り違えにくくなります。

紅ゆずるさんは、新人公演でもパーシーを演じていた!

この作品を2017年から知った方に、ぜひ見てほしいのが公式サイトの安蘭けいさんと紅ゆずるさんの対談です。2008年初演時、本公演のパーシーは安蘭さん、新人公演は紅さんでした。

2017年には、同じパーシー役でトップお披露目を迎えます。

対談で紅さんは、新人公演では初演の演技を追うことで精いっぱいだったこと、2017年はパーシーの振る舞いの背景まで考えて役を掘り下げたいことを話しています。

一つの役を、時間でたどる・04

新人公演のパーシーが、
トップお披露目のパーシーへ。

  1. 紅ゆずるさんは、新人公演でパーシーを演じる。本公演の主演は安蘭けいさん。

  2. 紅ゆずるさんが、星組新トップコンビのお披露目公演として、本公演のパーシーを演じる。

紅さんは2008年の新人公演、2017年の本公演でパーシーを演じています。対談では、それぞれの公演にどう向き合ったかも読めます。

公演と役の年表:当サイト制作。出典:宝塚歌劇公式・安蘭けいさん×紅ゆずる対談。

対談では、パーシーがなぜ人前で本心を隠すように振る舞うのか、紅さんが役の背景まで考えようとしていたことも分かります。

宝塚担当の解説アイコン当サイト制作
新人公演で演じた役を、今度はトップお披露目で。配役表の年をさかのぼると、こういうつながりが見つかるのも楽しいですね。

原作は小説。宝塚版を手がけたのは?

原作はバロネス・オルツィの小説です。舞台版の脚本・作詞はナン・ナイトン、音楽はフランク・ワイルドホーン。宝塚では小池修一郎さんが潤色・演出を担当しています。

あらすじを調べるときは、2017年宝塚版の紹介かどうかも確かめてください。この記事の参考欄から、その公演の作品紹介と配役表を開けます。

あらすじで迷ったら、誰が秘密を知っているか確かめよう

登場人物が増えて混乱したら、まずはパーシー、マルグリット、ショーヴランの三人に戻ってみましょう。

パーシーは何を隠しているのか。マルグリットは何を知らないのか。ショーヴランは誰から何を聞き出したいのか。妻の知らない夫の秘密を、ショーヴランは探ろうとしている。まずここを押さえてから、周りの登場人物も見ていくと分かりやすくなります。

宝塚担当の解説アイコン当サイト制作
私は「正体が分かれば終わり」の話として読むより、秘密を守ることと大切な人を信じることが、どう両立するのかに惹かれます。人物関係が整理できたら、次はその気持ちの動きを楽しみたいですね。

見返すときのポイント

本公演と新人公演の列を分ける/救出活動と夫婦関係を分ける/登場人物が知っていることを比べる。結末の解釈は、見ている上演版の内容を確かめてから。

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